寝る前・汗をかいた後など様々な場面で激しいかゆみを引き起こすアトピー。あまりのかゆみに思わず強めに皮膚をかきむしってしまう方も多いと思います。
アトピーは短期間で改善するものではなく、長期間向き合っていかなければならない症状です。そのため、アトピーやかゆみに対する知識を学んでおくことは必須と言えます。
今回は、
- かゆみを和らげる方法
- かゆみの原因
- 皮膚をかくことでどのようなことが起こるか
以上の3つについて説明していきます。
Contents
「かゆい!」と感じる際に絶対にやってはいけないこと
アトピーの症状の中で1番厄介とも言えるかゆみ。
しかし、皮膚をかくことは一時的な症状の緩和にしか過ぎず、長期的にアトピーと向き合っていくに対し一番やってはいけない行為の一つです。
皮膚を強くかくことで、
- 爪がピカピカにテカる
- 皮膚がゴワゴワになる
- かいた跡が白く残る
などの症状にも見舞われます。
何気なくしている「かく」という行為はアトピーの症状を激しく悪化させているのです。また、無意識にかゆい部位をかいてしまう「かきぐせ」が付いている人もいます。
困難ではありますがその人は自分のかきぐせに気づいた時点で、かくという感情を押し殺し、克服することがとても重要です。
アトピーのかゆみを今すぐ和らげる4つの方法
「アトピーが原因のかゆみを我慢できない!」という方はその部位をかかずに今から紹介する4つの方法を実践してみてください。
1.冷やす
氷や冷水などをかゆみの感じる部位に当てることで、簡単にかゆみを緩和させることが可能です。
かゆみは皮膚から信号が発生し、脳にその信号が達することで「かゆみ」という症状を引き起こします。
そのため、かゆみの感じる部位を冷やすことでかゆみの信号を紛らわせることができるのです。
これはアトピー以外の虫刺されのかゆみにも応用できる方法なので是非実践してみてください。
2.身体を清潔にする
かゆみを引き起こすのは乾燥や細菌など原因は様々。どちらが原因でもお風呂に浸かり、身体を清潔にすることでかゆみを緩和させることができます。
お風呂に入った後は肌が乾燥しやすい状態となっているため、服を着る前に全身に保湿剤を塗り込みましょう。
また、身体を洗う際に皮膚を強くこすると、その部位もアトピーが悪化してしまうため、注意が必要です。
3.外用薬を使用する
病院でアトピーの受診をされている人は外用薬を服用されていると思います。
かゆみを感じた時にしっかりと外用薬の軟膏やクリームを皮膚に塗り込むこともかゆみの緩和に繋がるのです。
アトピーの外用薬にはステロイドが使用されたものが多くあります。ステロイドは身体部位によって吸収率が違うため、塗り過ぎには注意が必要です。
確認したのち正しく使用してください。
4.内服薬を使用する
抗ヒスタミン薬・抗アレルギー薬と言われる粉薬やカプセル式の内服薬を使用することでかゆみを一時的に抑えることができます。
しかし、場合によっては完全に抑えることができないため、外用薬と合わせて使用するのがおすすめです。
医師に相談し、外用薬と内用薬の両方をもらっておくと良いかもしれませんね。
かゆみがひどいからと行って規定以上の内服薬を使用するのは大変危険なので、厳禁です。
アトピーでかゆみが発生する原因とは
人間の皮膚には様々な菌が存在しており、このように常に存在する菌のことを常用菌と言います。
アトピーのかゆみの発生原因にはこの常用菌が大きく関係していると考えられており、実際の研究でアトピーが悪化した時に黄色ブドウ球菌の数が増大、症状が緩和されると減少しているのが確認されたのです。
アトピーのかゆみ発生しやすい3つのタイミング
アトピー性皮膚炎の方が特にかゆみを発生しやすいタイミングが3つあります。それぞれのかゆみの特徴について紹介していきます。
1.布団に入ったとき
布団に入り身体が温まったタイミングで神経が敏感になり、かゆみが発生するケースがとても多いと言われています。
集中している時や身体が冷えている時はかゆみを感じにくいため、温まるタイミングでかゆみが際立つようです。
2.ストレスを感じた時
受験前の勉強や、会社でのプレゼンのタイミングで緊張やストレスからかゆみを感じてしまう場合もあります。
その場合は、受験後・プレゼン後などストレスから解放された瞬間にかゆみが緩和するようです。
緊張を紛らわすために、かゆい部位をかいてしまう人もいるそうなのでそのような癖がある方は注意が必要です。
3.季節の寒暖
アトピーは季節性があると言われており、夏に悪化するタイプ・冬に悪化するタイプなど個人差が見受けられます。
夏は汗がかきやすい状況なため細菌も繁殖しやすいのです。冬は肌が乾燥しやすくかゆみを感じる場面が多くなります。
冬の場合は、少し汗をかくことで肌の乾燥が緩和しかゆみも抑えられるケースもあるようです。
皮膚をかくことによっておこる悪循環
アトピーのかゆみをすぐに収めるには「かく」という行為が一番手軽でやりがち。しかし、それはアトピーを悪化させる悪循環を引き起こす第一歩でもあるのです。
皮膚をかき、刺激を与えることでかゆみは一時的に緩和されますが、
かく→皮膚表面のバリア壊れる→少しの刺激で敏感になる→より悪化した炎症起こす→かく→皮膚表面のバリア壊れる…
このような「かく」ことがやめられない悪循環にはまり、皮膚に大きなダメージと跡が残ってしまうのです。もちろんとても難しいことではありますが、自分のかゆみの緩和方法を模索し、皮膚をかくことは絶対に避けましょう。
まとめ:アトピーを改善させる研究が日々進められている
アトピーは子供から大人まで悩まされる症状の一つ。国内外で日々研究が進められており、最新の治療法や薬なども開発されています。
海外では体のアトピーの細菌を消毒する「ブリーチバス療法」という治療法も取り入れられているそうです。
日本でも今後画期的な薬や治療法が登場すると言われているため、多くのアトピー患者が注目しています。最新のアトピー情報を常に仕入れ、少しでも辛い症状を緩和できるように意識しましょう。
センソリセラピーという薬を使わない療法もあるので、合わせて参考にしてください。