ある物質に対して過敏に反応してしまうことで引き起こされるアレルギー症状。
食物アレルギーや金属アレルギーなどが有名ですが、最近では電磁波がアレルギー症状を引き起こすと言われている「電磁波過敏症」が問題視されています。
今回は、電磁波過敏症の症状と原因について紹介します。
Contents
電磁波過敏症とは?考えられる症状の原因
日本では認知度の低い電磁波過敏症ですが、海外では子どもに対して携帯電話の使用を制限する動きが見られるなど、電磁波の対策や研究が行われています。
ここでは、現在考えられる電磁波過敏症の症状と原因について説明をしていきます。
電磁波過敏症
電磁波過敏症は、電磁波を浴びることで頭痛や吐き気などの身体の不調が生じる症状です。
1980年頃から電磁波が原因と見られる症状が散見され、アメリカの医学者であるウィリアム・レイ博士によって症状が命名されました。明確な診断基準がなく、治療法や原因について不明な部分が多い症状です。
電磁波過敏症の原因
電磁波過敏症は、電磁波によって脳の分泌ホルモンが抑制され、免疫機能が低下することで引き起こされるのではないかと考えられています。
その他にもさまざまな要因が考えられていますが、はっきりとした原因はわかっていません。
また、電磁波に触れる原因としては、電子レンジ・IH調理器などの日用家電や、スマートフォン・パソコンといった電子機器の使用などが挙げられます。
重症化すると、送電線に近づいたり、電車やバスに乗るだけでも症状が発生するケースも見られ、普段から使用している機器や公共交通機関が症状の原因になる可能性もあります。
特定の電磁波や機器のみに反応する人もいるため、どのような場面で体調の変化があるのかチェックしてみるのもよいかもしれません。
電磁波過敏症の主な症状
電磁波過敏症は目や鼻、神経に関するものなど、症状は多岐に渡ると考えられています。
ウィリアム・レイ博士によると、電磁波過敏症は13の症状分類からなると言われており、個人によって発症する症状はさまざまです。
ここでは、電磁波過敏症の主な症状を紹介します。
皮膚症状
電磁波を発する電化製品などに触れることで、皮膚がカサカサと乾燥したり、できものや赤みが生じます。
長時間に渡ってパソコンやマウスの操作をしているときや、スマートフォンで電話をするときなど、チクチクと手が痺れるといったケースが見られています。
また、アトピー性皮膚炎や何らかの原因で皮膚に炎症が起きている方で電磁波に過敏になっていると、皮膚の痒みが増すといった症状も見られます。
神経系症状
電磁波は波を形成して空間に伝わっています。
直接機器などに触れることで身体の表面に症状が出る以外にも、空間に伝わった電磁波を浴びることで神経系の症状が出る可能性があります。
神経系の症状としては、疲労やめまい、頭痛、動悸や吐き気などが例として挙げられています。
実際に、稼働している冷蔵庫や配線が多い場所に近づくと、めまいがするといったケースも見受けられます。
その他の症状
電磁波過敏症は皮膚や神経系の症状以外にも、鼻づまりや口内炎、目や歯の痛みといった症状が見られる場合もあります。
また、重症化すると記憶喪失や鬱症状が起こる可能性も考えられており、日常生活に支障をきたすケースもあると言われています。
日本では電磁波過敏症の認知度が低く、明確な診断や治療法が確立されていないため、対応策が急がれているのが現状です。
ストレスや環境が症状の要因?電磁波過敏症の異なる見解
電磁波過敏症は、電子機器などから発生する電磁波が原因で症状が起きると考えられている一方で、電磁波と症状は無関係であるという見解もあります。
ここでは、電磁波以外に考えられる症状要因を紹介します。
電磁波の否定的なイメージ
電磁波は身体にとって有害であるという否定的なイメージを持つことで、実際に電磁波が発せられる場面でストレスが生じ、さまざまな症状が引き起こされるのではないかという考えもあります。
このような症状を「ノセボ効果」と呼び、悪い思い込みによって身体に悪影響を及ぼす可能性が注目されています。
環境要因のストレス
2005年に世界保健機関は電磁波過敏症についての公表を行い、その中で、電磁波を浴びることと電磁波過敏症の関係性は認められないと発表しました。
理由としては、実験において電磁過敏症の人々が正確に電磁波を検出できなかったことなどが挙げられています。
また、アレルギー症状の原因としては、電磁波とは関係のない職場や生活環境でのストレスが示唆されました。
まとめ:不調を感じたら医療機関へ
電磁波過敏症は、電磁波を浴びることで身体に不調が生じると考えられる一方で、生活環境や電磁波の否定的なイメージが要因とも言われています。
明確な診断基準がなく、治療法や原因についても不明な部分が多くあるため、もし電磁波過敏症のような症状を感じたら自己判断はしないようにしましょう。
必ずかかりつけの医療機関を訪れることが大切です。
今すぐ対策をしたい方はこちらの記事を参考にしてください。
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