アレルギーの正しい予防方法を伝授!間違った予防法と仕組みも紹介

体内に侵入してくる物質を排除するために働く免疫が過剰反応することでくしゃみ・鼻水・咳・発疹といった症状に見舞われるアレルギー。

発症するアレルギーの種類によっては長年症状に悩まされることもあるため、「子供の頃から対策しておかなくては…」と考えてる親御さんも多いと思います。

しかし、ネットなどにあるアレルギー予防策は必ずしも正しい対策とは限りません。

そこで今回は、現代の正しいアレルギー予防方法と今まで主流と言われていた間違った予防方法などについて紹介していきます。

アレルギーが発症する仕組み

アレルギーはアレルゲンと呼ばれる体が外敵とみなした成分が体内に侵入した際に、免疫が起こす作用によって発症します。

アレルゲンは身近なものでいうと花粉やダニ、食べ物など人それぞれです。

そのアレルゲンが体内に侵入した際、排除するために免疫機能が「IgE抗体」という物質を生成します。

その「IgE抗体」とアレルゲンが接触することで化学反応が起き、体内に体調不良の原因となる成分が分泌しアレルギーを発症するのです。

間違ったアレルギー予防対策5選

今までアレルギー対策という名目で様々な情報がネットで横行していました。確かに一昔前まではアレルギーの予防対策として効果があると認められていたものもあります。

しかし、医学の発展で「科学的な根拠や裏付けがない」という予防策も少なからず出てきました。

そこでここでは、現代の医学の中で間違ったアレルギー予防対策を5つ紹介していきます。

もし、アレルギーに対する情報が昔からアップデートされていないという方はぜひ参考にしてみてください。

①母親の食物除去

食物アレルギーの予防のために妊婦さんは特定の食べ物の摂取するのを制限・排除することで子供がアレルギーを発症する確率を低減させることができると言われていましたが、これは科学的な根拠がない情報・対策となります。

また、 この食物除去は母体共に有害な栄養障害を引き起こす可能性があるため、絶対にしてはいけない行為として食物アレルギー研究会から注意喚起されています。

②完全母乳栄養

母乳はとても豊富な栄養分を含んでいるため、子育てにはとても有効ではありますが、アレルギー予防という観点については十分なエビデンスが整っていません。そのため、完全母乳栄養はアレルギー予防に適した対策とは言えないでしょう。 

もしアレルギー予防のために完全母乳栄養を行なっている方が周囲におられるのであれば、科学的に証明がされていないということを教えてあげましょう。

③人工栄養

加水分解乳を使用することで食物アレルギーを発症することを防ぐことができると言われていましたが、こちらも十分なエビデンスが整っていません。

そのため、加水分解乳の使用を行なったとしても、アレルギーを発症する可能性があると言えます。

④離乳食の開始時期

食物アレルギーの発症を遅らせるために離乳食の開始時期を遅くするという対策をとっている方も多くおられますが、こちらも遅くしたからといって食物アレルギーの発症確率が低減したというエビデンスは一切ありません。

日本の育児のガイドラインによっては生後5ヶ月〜6ヶ月ほどから離乳食を開始するのが良いとされているため、その時期から離乳食を始めてもよいでしょう。

⑤早期の保湿ケア

早期の保湿ケアを行うことで、アトピー性皮膚炎に発症する確率を30〜50%まで低減することに成功した事例は見られますが、食物アレルギーの発症を低減させることには至っていないそうです。

そのため、アトピー性皮膚炎を予防するために早期の保湿ケアを行うのはお勧めですが、食物アレルギーを防ぐために早期の保湿ケアを行なっても効果を見込むことは厳しいでしょう。

アレルギー症状の自己判断はとても危険

 子供は自分の体調変化を言葉で大人に伝えることができません。そのため、細かな変化も大人が気づいてあげることがとても重要です。

また、少し違和感を感じた時「このくらい大丈夫」「テレビで大丈夫だと言っていた」など、自己判断を行うのはとても危険な行為と言えます。

そのため少しでも違和感を感じた場合は、すぐに専門家の受診を受け、可能ならアレルゲンの検査などを受けるのがおすすめです。

事前に知っておきたい!アレルギー別の発症予防方法

ここまで間違ったアレルギーの対策方法について紹介してきましたが、ここからは現代のデータに則った正しいアレルギー予防対策方法について紹介していきます。

アレルギーの中でも特に発症確率の高い、食物アレルギー・アトピー性皮膚炎・気管支喘息に焦点を当てていきます。

食物アレルギーの予防

2017年に発表された当院での研究結果(PETITスタディ)から、アトピー性皮膚炎のある乳児に対しその湿疹を治療しながら加熱鶏卵を少量ずつ経口摂取させることで、卵アレルギーの発症を減少させることがわかりました。

引用:https://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/allergy/about_allergy.html

このような対策を行うことで食物アレルギーを防ぐことが可能です。

子供の食物アレルギーで悩んでいる方は是非試してみることをおすすめします。

対策を行っている中で、少しでも体調に違和感を感じた場合はすぐに病院に行きましょう。

アトピー性皮膚炎の予防

2014年に、当院から世界で初めて有効なアレルギー疾患の発症予防法が研究成果として発表されました。成育出生コホート研究におけるランダム化臨床研究介入試験で、新生児期からの保湿剤塗布によりアトピー性皮膚炎の発症リスクが3割以上低下することが分かりました。

引用:https://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/allergy/about_allergy.html

アトピー性皮膚炎は日頃のケアや肌の清潔度がとても重要となってきます。そのため、親御さんが子供のケアを徹底的に行い、自分でケアをできる年頃になった場合はケア方法などを伝授してあげる必要があるでしょう。

気管支喘息の予防

日常生活におけるポイントとしては、乳児期に風邪の代表的な原因ウイルスである、RSウイルスやライノウイルスといったウイルス感染をくり返すと喘息を発症しやすくなるといわれています。

そのため、手洗いなどを行い、ウイルス感染症を予防することが大切となります。

一方、当センターで出生した児を対象とした研究で、2歳までに抗菌薬を使用したことがある児は、5歳時の気管支喘息、アトピー性皮膚炎、アレルギー性鼻炎といったアレルギー疾患のリスクが高まることが分かりました。

一般的な風邪のほとんどはウイルス感染であり、抗菌薬は効果がないことからも、不要な抗菌薬の使用は避ける必要があります。

また、アレルギーの原因となるアレルゲンが、乳児期から幼児期にかけて、食物からダニやハウスダストなどに変化していくとされています。

そのため、ダニ対策を中心とした環境整備を行うことが、発症予防につながる可能性があります。

自動車の排気ガスなどに含まれる大気汚染物質も、その後の喘息発症のリスクとなることが分かっており、発症を防ぐためにはこれらの対策も大切です。

引用:https://www.ncchd.go.jp/hospital/sickness/allergy/about_allergy.html

気管支喘息は一度発症してしまうと、長期間に渡って症状に悩まされることがあるアレルギーの一種です。そのため、子供の頃から緻密な予防対策が必要となります。

以上のことを的確に実行し、子供がより過ごしやすい将来を形成してあげましょう。

まとめ:早期の予防で発症リスクを大幅に低減できる

アレルギーの予防対策は早期に正しい対策を行うことで、大幅に発症リスクを低減することが可能となっています。

間違った対策方法をいくら実施してもアレルギーの予防効果は一切ありませんし、むしろ体調を崩してしまう可能性があるでしょう。

そのため、こちらで紹介した科学的に根拠ある対策を実施し、アレルギー予防に努めましょう。

 

合わせてアレルギー検査についても確認してください。

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